お笑い評論

ドリームマッチ2011批評1月1日放送

筆者が選ぶベスト3■1位 川島×矢作『野獣』15歳のまま年齢が止まっている謎の生物(野生爆弾・川島)とそれを取材するジャーナリスト(矢作)との邂逅を描いた作品。凡庸なツッコミなら、いちいちすべてにツッコミを入れるが、矢作のツッコミ無しという技巧と、リ…

アメトーーク!!RG同好会批評

【アメトーーク!!RG同好会批評】 2010年7月8日、アメトーーク!!『RG同好会』は、アメトーーク史上最高傑作と言って良いほどのできだった。サッカーに喩えるなら、W杯2010でベスト16入りした岡田JAPANの快進撃だろう。ワントップの本田圭佑を思わせるRGの出来は勿論、2010…

ペナルティ批評とオードリー批評

Amazon.co.jp ウィジェット 【比喩・言葉遊びによって生まれたパラレルワールドを広げる、という手法】2010年春のアメトーークSP、家電芸人の折、ペナルティーのコンニャクのような顔をしたサッカー馬鹿が、 「雨上がり決死隊」 をもじって 「アバタがり決死…

ここ1年で気になったテレビでのお笑い作品3選

Amazon.co.jp ウィジェット■1位 ガキの使い理不尽シリーズ『かるた』(ガキの使い、2009年)、松本人志2009年にガキの使いで放送された松本人志がテレビで作り上げたコント作品の最高傑作。芸人4組の楽しいかるた大会。楽しいはずのかるたで、ダウンタウン演じ…

上野千鶴子vs澁谷知美「男(の子)に生きる道はあるか?」 論

上野千鶴子vs澁谷知美「男(の子)に生きる道はあるか?」 http://www.ustream.tv/recorded/3946597 【女性お笑い作品の最高峰としての上野千鶴子vs澁谷知美動画】上野千鶴子vs澁谷知美「男(の子)に生きる道はあるか?」という日本を代表する女性学者の動…

ドリームマッチ2010徳井・後藤漫才批評

Amazon.co.jp ウィジェットドリームマッチ2010でお笑いの可能性、批評的価値がある作品は徳井・後藤の漫才『漫才コントをやりたい』である。同作品は一言でいえば、『チリンチリン』+『ブラマヨ的口論』+『喩え話を多用した議論』的な作品だ。 徳井が漫才…

新宿を青色の光の世界的観光名所にせよ。

上は新宿の写真 撮影:村上哲也 下の動画は藤田直哉のドキュメンタリー 撮影・インタビュアー:村上哲也 上の藤田直哉、村上哲也の動画作品は、2009年1月26日に、 新宿の青色のイルミネーションを背景に撮影した作品です。 筆者はインタビュアー・朗読役で出…

松本人志『しんぼる』とイチロー

Amazon.co.jp ウィジェット松本人志『しんぼる』の主人公は、最初はもがき苦しみながらも、 世界の仕組みを理解していき、マイケルジーダンのように飛翔しながら高みに登り、 仙人のように悟りを開く。 イチローは2009年に9年連続200本安打を達成した。 『し…

島田紳助の話だけのDVD発売を求む。

2009年7月6日の深イイ話を見ていたが、島田紳助の話が天才的すぎる。 日本で一番「比喩・たとえ話」という笑いの手法がうまいだろう。 日本を代表するメタファがうまい作家・村上春樹・三島由紀夫よりも「比喩・たとえ話」がうまいかもしれない。 日テレは島…

くりいむ有田、アンタ山崎、ブラマヨ、タカトシ

バラエティでのプレーは くりいむ有田、アンタ山崎、ブラマヨ、タカトシがやはり凄い。ここ一年、2009年6月現在のお笑い芸人のバラエティでの力を、 陸上100メートルに喩えたら、 有田、山崎、ブラマヨ、タカトシが先頭集団だろう。 そんなことをアメトーーク後輩の山…

松本人志『Zassaザッサー』批評2009年5月

Amazon.co.jp ウィジェット松本人志が2006年にネットで有料で発表したお笑い作品『Zassaザッサー』をようやく動画サイトでみた(いつかDVD化・ブルーレイ化してもらいたいものだ)。松本も言っているように悲劇と喜劇は紙一重である、ということを改めて思い…

2009年5月『大日本人』『ゲッタマン』批評

Amazon.co.jp ウィジェット松本人志の『ゲッタマン』(VISUALBUM、2003年)をここ最近で100回以上見た。何度見ても面白い。というよりも、見れば見るほど面白い。『ゲッタマン』は登場人物全員がリアルで、自分も似た経験があることを発見して、笑いが生まれ…

侍チュート2009年4月21日批評

村上哲也の講演の代表作『生態系論』 TBSで2009年4月からはじまった『侍チュート!』を見た。チュートリアルは『バーベキュー』(M-1、2005年)『ちりんちりん』(M-12006年)、『葉』(チュートリアリズム、2006年)など2000年代後半に神がかり的なお笑い作…

立川談志と荻野暢也の類似性

村上哲也の講演の代表作『生態系論』 近頃、立川談志と立川志の輔の落語を聴き込んで、 落語の本質、笑いの本質に迫っている 2000年代、2010年代の日本を代表する評論家である村上哲也です。 お笑いについて、 短いコラム的なことを書きましょう。 お笑い作…

日本を代表するお笑い作品10選

村上哲也の講演の代表作『生態系論』 ■私が選ぶ松本人志作品5選1位 『ゲッタマン』(VISUALBUM、2003年) 2位 『巨人殺人』(VISUALBUM、2003年) 3位 『大日本人』(2007年) 4位 『マイクロフィルム』(VISUALBUM、2003年) 5位 『システムキッチン』(VIS…

立川談志が語る「デーモンの解消」とは何か?

村上哲也の講演の代表作『生態系論』 立川談志が石原慎太郎との対談で、 殺人事件が起こると、一般人は「いやねえ」などと言っているが、 実際は人々は心の中のデーモンを解消している、 と言っていた。 また、同様にして、立川談志の芸も、 われわれの心の…

NIRVANA『You Know You're Right』から考える

村上哲也の講演の代表作『生態系論』 NIRVANAの遺作『You Know You're Right』は、 やり場のない苦悩、悲しみが爆発しいる、 悲しく壮絶なNIRVANAの最高傑作でしょう。 悲しく壮絶ということで、 三島由紀夫の遺作『豊饒の海』を思い出す人もいるでしょう。 …

R-1ぐらんぷり2009、4000字批評

村上哲也の講演の代表作『生態系論』 本格的な評論はツカサネット新聞に投稿しました。 R-12009、一人だけ「あるあるネタ」を量産した中山功太が優勝 ここでは簡単な短い2000字ほどの批評を書きたいと思います。 まずは、私の採点と、芸人達の使った笑いの手…

松本人志の笑いの才能をスポーツで喩えると? ―笑いとスポーツの類似性―

Amazon.co.jp ウィジェットお笑い芸人の才能をスポーツに喩えたら、 という考察をすると、お笑いがより面白くなる。 松本人志はよく、自身の笑いの才能をスポーツに喩える。 陸上だったら、圧倒的な速さで北京五輪で世界記録を出した ウサインボルトぐらい独…

未来のお笑い芸人への手紙

村上哲也の講演の代表作『生態系論』 【女性芸人になる手法、女性が笑いの技術を成長させる手法についての考察】 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1022473505 未来の女性お笑い芸人へ。 2000年代、2010年代最高のお笑い評論家であ…

東浩紀とチュートリアルの類似性

村上哲也の講演の代表作『生態系論』 ■『メタ国家論とサブカル(チャー)』鈴木謙介×萱野稔人×東浩紀 http://www.nicovideo.jp/watch/sm5715615 ■チュートリアル2009年『炊飯器』 http://jp.youtube.com/watch?v=geCyqdrdyiU ■ノンスタイル、サンド、チュー…

2008年に書いたお笑い評論

村上哲也の講演の代表作『生態系論』 2008年に笑いを論じた論文一覧を紹介します。 どれも水準の高い黄金のような論文ですので、是非読んでみてください。■2008年に書かれたお笑い作品評論 ノンスタイル、サンド、チュート、M-1優勝者の共通点とは? http://…