立川談志と荻野暢也の類似性

村上哲也の講演の代表作『生態系論』
近頃、立川談志立川志の輔の落語を聴き込んで、
落語の本質、笑いの本質に迫っている
2000年代、2010年代の日本を代表する評論家である村上哲也です。


お笑いについて、
短いコラム的なことを書きましょう。


お笑い作品において一番大切なのは演技の仕方・喋り方だと思いますが、
2000年代で演技の仕方で一番すぐれている芸人は立川談志松本人志でしょう。


ちなみに作品のプロット・笑いの手法で一番優れているのは、
立川志の輔ラーメンズだと思います。


立川談志の落語、松本人志作品の登場人物の演技には、
異様なまでのリアリティ・緊張感があります。


リアリティのない幼稚な演技、
ただふざけているだけのコミカルな演技よりも、
緊張感を感じさせるような迫力あるリアリティのある演技の方が、
笑いのレベルは高いことは明らかだと思います。


立川談志松本人志は、
迫力あるリアルな演技の仕方・喋り方を追求しています。


ところで、緊張感・緊迫感を与える、迫力ある喋りというと、
数学で2000年代最高の予備校講師と名高い荻野暢也を思い出します。


私は2004年に荻野暢也の講座を取った経験があるのですが、
今思い出してみると、
荻野暢也の授業は立川談志の落語にそっくりなのです。


・迫力ある緊張感・緊迫感あるリアルな喋り
・本当は良い人なのに悪い人ぶる
・どちらの表現活動も芸術作品である
・客とよく喧嘩する
・信者もアンチも多い


と共通点は多そうです。


立川談志の落語がDVD化され2万円で売り出されているように、
荻野暢也の授業も、全国に中継され、
そして録画もされ、大多数の生徒が受講しています。


そして立川談志の落語も、荻野暢也の授業も、
見る者に強烈なまでの快感を与えます。


荻野暢也の話し方・演技の仕方は立川談志に異様に
似ているのですが、
荻野暢也立川談志ファンなのでしょうか。


DVDBOX買って、立川談志の落語を研究して、
話し方を研究しているのでしょうか。


その可能性もありますが、
人々に快感を与えるような喋り方を追求すると、
緊迫感を与えるような、
迫力あるあのようなリアルな喋りになるのでしょう。


スキージャンプも、遠くへ飛ぶためのフォームを追求すると、
みんなV字型になっていったように、
喋り方も、人々に快感を与えるような喋り方を追求すると、
立川談志荻野暢也のような喋り方になるのでしょうか。


あとどちらも比喩・たとえ話が天才的にうまいですね。
荻野暢也は面白い比喩・たとえ話を多用して、
面白かった記憶があります。
やはり優れた人物は比喩・たとえ話がうまいですね。


短いですが、立川談志批評、荻野暢也批評でした。
荻野暢也の授業は面白かったので、
彼はまだ予備校講師やってるのか分かりませんが、
彼にエールを送るつもりで、この評論を書きました。


まだやってるのなら、立川談志のように、
予備校界できっと大物になっているでしょう。


荻野暢也の授業動画

立川談志 『ガマの油

立川談志 松本人志VISUALBUM』を語る

村上哲也の講演の代表作『生態系論』