ドリームマッチ2011批評1月1日放送

筆者が選ぶベスト3

■1位 川島×矢作『野獣』

15歳のまま年齢が止まっている謎の生物(野生爆弾・川島)とそれを取材するジャーナリスト(矢作)との邂逅を描いた作品。凡庸なツッコミなら、いちいちすべてにツッコミを入れるが、矢作のツッコミ無しという技巧と、リアリティーのある演技の手法により、本当に謎の奇妙な生物がいるかのような世界を描くことに成功した。普通の芸人がすると中学生がただ休み時間にふざけているような低レベルな作品になる設定だが、矢作はリアリティーのある自然な演技の仕方によって、本当に異形な生物がいるパラレルワールドに迷い込んだような気分に陥るコントに変貌させた。言い換えるならば、彼は平凡な小麦粉を、天才的な料理の技術で、最高級のお好み焼きに変えてしまったのだ。このような作品をお笑いでは「シュール」と呼ぶことが多い。これが好きな人は松本人志の『VISUALBUM』や『大日本人』『しんぼる』、そしてラーメンズ作品に足を踏み入れよう。さらに色々な野獣を見つけることができるだろう。

■2位 後藤×富澤『赤ちゃん』

2010の徳井との漫才と同様、後藤のリズム、イントネーションのよいギターが心地よい。後藤の声はどんなボーカルでも引き立てるギターである。実際、彼はギターをやっている。彼は漫才を作曲行為のように捉えている。ギタリストが気持ちの良い音の出し方を追求するように、後藤は気持ちの良い声の出し方を追求している。

■3位 小木×伊達『マジック』

「シュール+典型的なツッコミ」でコントをやるとこのようになる。
小木がさらに不気味なマジシャンのように演技し、伊達がさらに激高すれば、
VISUALBUM『システムキッチン』『診察室にて・・・』のような、不気味な作品になる。



■テレビ局の主力打者一覧
フジテレビ すべらない話、IPPONグランプリ、オモバカ
TBS リンカーン、ドリームマッチ
テレビ朝日 アメトーーク、ロンドンハーツ
日テレ ガキの使い

【解説】
衰えを指摘する人もいるが、いまだにテレビのほとんどの主力コンテンツを松本人志が作っている。
彼が携わるDVD作品、コンテンツは異様に売れる。
ドリームマッチもDVD化したら、そこそこ売れるだろう。
2011年も、2010年と同様に、アメトーークガキの使いの二大巨頭、AGコンビの活躍が続くだろう。
お笑い日本代表の3番、4番打者は、アメトーークガキの使いである。



【解説】
上は野生爆弾・川島のKESHAを思わせるパフォーマンス。
ケシャとは、レディー・ガガと並び2010年、2011年現在、世界二大女性ポップスターである。
2010・2011年、
アメリカポップス代表の3番・4番打者はレディーガガ・ケシャ、
お笑い日本代表の3番・4番はアメトーークガキの使いだ。
レディーガガ、ケシャ、アメトーークガキの使いという強打者によるホームラン競争に、
2011年も傾注せよ。
川島はケシャに並んだ。
川島は年間30本本塁打を打てる潜在能力を持った選手である。